九州大分へ帰省中です。
11月15日 大分へ来て、初めての晴れ間が見えたので、天体望遠鏡を持参して
大分市佐賀関町関崎の海星館へ見学に行ってきました。
ここは大分市が民間に管理運営を委託している天文・自然科学啓蒙教育施設です。
関アジ・関サバでおなじみの佐賀関町の佐賀関半島の先端の高台 関崎にあります。
目の前に広がる豊予海峡、その向こうには四国愛媛県の伊予半島の先端 佐多岬が
見え、まさに絶景ですね。

●海星館から豊予海峡を望む絶景
右手前 高島 左向こう側 四国の愛媛県伊予半島先端佐多岬
13Kmの豊予海峡の右側が豊後水道、左側が伊予灘です。
こちら側の教会風の関崎灯台がいいアクセントですね。
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●海星館の展望ロビーからは視界300度 海、海・・・・又、海
まるで大型船のブリッジみたいですね。大型双眼鏡が4台もあるし。
右側(南)からはこれからの季節 りゅうこつ座カノープスも見えるそうです。
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次に2Fの天文台を見学。
天体観測ドームには巨大な昭和機械製作所製フォーク式赤道儀に60cm反射望遠鏡と4台の20cmクラスの屈折望遠鏡が同架されており、壮観です。

●天体観測ドーム内    大きすぎて標準ズームレンズでは写野に入りきれない。
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天文解説者の方にレクチャーを受けながら、20cm屈折望遠鏡で真昼の月齢3の
三日月、一等星アークツルス、ベガを観望。さすが20cm屈折 真昼でも青空に
くっきり輝いている。次に太陽観測用減光フィルターを装着し、太陽の黒点を観察。
続いて20cm屈折Hα太陽望遠鏡でプロミネンス、フィラメントを観望。
外周部に3箇所のプロミネンス、中央部に巨大なフィラメントが見え、特に
フィラメントは高解像度で微細な模様が見える。さすが大口径のHα望遠鏡。
約30分強をかけて私一人に丁寧に説明していただきました。
ありがとうございました。

館長さんとお話しすることができ、大分県の周辺の天体写真撮影スポットを
お聞きし、久住高原、飯田高原・長者原、熊本県側の瀬の本高原等を教えて
いただきました。ついでに海星館周辺で南天を取れる場所を聞いたところ
当館手前の展望台が駐車スペースがあり、南天がよく見え、裏山が西側の
大分市の明かりをブロックしているので良いのではないかとのことでした。

ということで当日は南側展望台で撮ることにしました。
いつもの福島県南部、茨城県北部では南天低高度は明るく透明度もいまいち。
昨年失敗したちょうこくしつ座の銀河NGC253を撮る事にする。
茨城では南中高度28度、ここ大分では緯度が3度低いので南中高度31度くらいかな。
やっぱり低いな。

★ちょうこくしつ座 NGC253 渦巻銀河
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撮影鏡:Vixen VC200L D:20cm Fl:1800mm
カメラ:Nikon D7000(IR改造)
ガイド:Shartstar 6cm屈折、Sx Sperstar、PHD2
撮影:ISO1600 600sec×6コマ(総露出時間60分)

GPV予報どおり9時頃から雲が流れ始め、10時過ぎにはほぼ全天が雲に覆われたので
ここで撤収。
気温が高いせいか、南天低高度は透明度も期待したほどではなく
希望が丘と同程度でした。結局、10分6コマしか取れなかったこともあり
やはりちょっと眠い画像となりましたね。

山岳部はなかなか晴れない予報が続いており、館長さんに教えていただいた
撮影スポットにはなかなか行けません。明日は上弦の月。もう駄目でしょうか。
23日本拠地茨城へ戻ります。